大阪市中央区にある山王美術館では、2023年9月1日(金)から2024年1月29日(月)にかけて、展覧会『横山大観・梅原龍三郎展』を開催。横山大観と梅原龍三郎は両者とも明治時代に生まれ、西洋の影響を受け始めた日本の芸術界をけん引した芸術家です。

本展覧会では2人の創作活動を振り返り、日本の伝統を受け継ぎつつ西洋の文明も取り入れた近代の日本絵画について考察します。作風の違いはありつつも、両者の根底にある共通点も伺える、見ごたえのある展覧会です。

横山大観|70年にも及ぶ活動期間のなかから選りすぐりの20点を展示

横山大観は70年にも及ぶ長い活動期間を通して、伝統的な日本画の描画法を会得するだけでなく、色彩の濃淡で光や空気を表現する技法を生み出しました。本展の開催に合わせ、山王美術館が所蔵している横山大観の作品を20点展示します。

横山大観が創り出した「朦朧体」の技法を用いた作品である『布袋』や『不二霊峰』は、展覧会の目玉です。彩色画や水墨画も展示しており、横山大観の創作活動をコンパクトに振り返ることができます。横山大観の作品は、美術館の5階展示室で展示されています。

梅原龍三郎|フランスで学んだ洋画作品23点を公開

梅原龍三郎はフランス留学でルノワールに師事し、本場ヨーロッパの洋画技法を取り入れた作品を多く残している芸術家です。本展の開催に合わせ、山王美術館が収蔵している「梅原コレクション」全23点を公開します。うち2点は初公開の作品です。

『修善寺』や『ブロンズと牡丹』など、日本的なテーマを洋画の技法で描いた作品は必見。ヨーロッパの芸術と日本らしさが融合した作品は、独特の雰囲気を醸し出しています。美術文化の交わりを感じられる梅原龍三郎の作品は、美術館の4階展示室で展示しています。

展覧会概要

会期:2023年9月1日(金)~2024年1月29日(月)

会場:〒540-0001 大阪府大阪市中央区城見 2丁目2番27号

山王美術館 4階展示室・5階展示室

開館時間:10:00~17:00

※入館受付は16:30まで

休館日:火曜日、水曜日、年末年始(12/29~1/3)

入館料:一般1,300円、大学生・高校生800円、中学生以下500円

※中学生以下は、保護者同伴の場合は2名まで無料

公式サイト:https://www.hotelmonterey.co.jp/sannomuseum/exhibition/202309400.html