
業務のヤマ場を迎えれば神経はぴりぴりと張り詰める。予期せぬトラブルが発生すれば対応にてんてこ舞いする。一日の業務が終わりに近づくと心身ともに疲れはてるものだ。これがビジネスの現場の日常である。そういうときに、屈託のない笑顔やきびきびした態度に接すると、妙に職場にホッとした空気が流れ、疲れを忘れさせてくれる。明るさはかけがえのない活性剤となるのである。
そういう事情を知ってか知らずか「笑顔で周囲を和ませた」とか「大きな声でいつも先頭に立って仲間を活性化してきた」などと「明るさ」をウリにして人事担当者を泣かせようとする学生は多い。
どういう状況において、どういう仕掛けをしたから周囲の空気が和らいだと説明されないと、その笑顔の持ち主の本質は他人には伝わらない。「愛想がないのよりましか」という程度にしか評価されない。天性の明るさでも使い方、使う場所、使うタイミングによって天と地の差がでるものだ。周囲の状況を的確に判断して、自分のウリを発揮しているかどうかを人事担当者は見ている。
明るさの中には、笑顔が絶えない、朗らかで屈託がない、声が大きい、そばにいるだけで場の空気が和む、ひょうきんで面白いなど様々なパターンがある。材料は何でもいい。それらの材料をどう活かして周囲に溶け込んでいったのか、周囲を活性化したのかしっかり説明して初めて人間性をアピールする「明るさ」に結びつくのである。
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黒住皓彦 著書
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